2019年8月29日木曜日

京都「寺町通り」街歩き その2(丸太町通り~今出川通り)

京都市の「寺町通り」は、京都御苑(御所)の直ぐ東側を通る南北の通りで、南は五条通りから北は紫明通りまでの通りです。天正18年(1590年)の「豊臣秀吉」の都市計画によって、市内各地にあった寺院を移転させ通りの東側に配置させたことから「寺町通り」と称されることとなりました。今回は、京都御苑の東側に沿って丸太町通りから今出川通りまで歩きます。

京都御苑清和院御門
今回は、「寺町通り」を丸太町通りから北へ向かって歩いていきます。今出川通りまでずっと西側には「京都御苑」の塀が続き、途中3ヶ所「京都御苑」の御門があります。

 マダム紅蘭 


「マダム紅蘭」は寺町丸太町の北東の角を一軒東に入ったところにある、中華料理の名店です。築90年の菓子匠の家を改装したというお店の外観は、ぱっと見では中華料理の店とは分かりません。料理は本格的で、比較的リーズナブルですのでコスパは最高です。

マダム紅蘭



 日本基督教団洛陽教会 


「日本基督教団洛陽教会」は「日本基督教団」所属の教会で、教会の建物は3代目ということで現在の建物は、アメリカ人の建築家でキリスト教伝道時でもあったウィリアム・メレル・ヴォーリスが設立した、ヴォーリス建築事務所の設計によるものということです。ヴォーリス建築事務所は数々の西洋建築、特に教会建物を多く手がけています。

日本基督教団洛陽教会



 新島譲旧邸と同志社校友会 


同志社を創立した「新島譲」は自身の設計で建てたこの邸で、「ならぬことはならぬ」で有名になった会津藩士の娘「八重」と新婚生活を送りました。この夫婦は「八重」のかかあ天下だったそうですが、仲睦まじく暮らしていたということで、一般見学できます。
同志社校友会の方がボランティアで受け付けなどやっておられます。
見学は午前10時から午後4時、入場無料です。

この旧邸の南側には、同志社の校友会の建物があります。

新島譲旧邸
同志社校友会
別の投稿 「新島譲は「ならぬことはならぬ」の八重とこの邸で暮しました」でもご紹介していますのでご確認いただければ幸いです。



 京都歴史資料館 


「京都歴史資料館」は、古文書・絵画・絵図などを通して京都の歴史を理解できるよう設けられた施設です。展示資料は定期的に入れ替えられ、テーマ展もやっています。2階では
個別に資料を閲覧できるコーナーもあります。

開館時間は午前9時から午後5時で、入館無料です。あまり知られていない施設ですが、歴史好き、古文書好きにはもってこいですね。

京都歴史資料館



 京都御苑寺町御門 


京都御苑の東側にある御門の一つ「寺町御門」です。

寺町御門



 京都府立鴨沂高等学校 


「京都府立鴨沂高等学校」は、明治2年(1872年)日本最古の官公立の女学校として創立された、後に「京一女」を前身とする伝統校です。
鴨川を丸太町通りで渡る「丸太町橋」の西南たもとに「女紅場(にょこうば)址」の標石がありますが、「鴨沂高校」の前身の「新英学級及女紅場」は、この場所に設立されていました。この学校では「新英学級」では英語の授業が、「女紅場」では技芸の授業が行われていました。


「鴨沂高校」卒業の有名人は、女優の「山本富士子」、男優の「田宮二郎」、ワコール社長の「塚本能交」、中退の有名人は女優の「森光子」、歌手の「沢田研二」など芸能人が多いようです。







 京都御苑清和院御門 


京都御苑東側の御門の一つ「清和院御門」です。門前には、次にご紹介する「梨木神社」の一之鳥居があります。

清和院御門



 梨木神社 

「梨木神社」は、明治新政府を支えた「三條実美」を御祭神として祀っています。「萩の花」が咲く神社としても知られており、また境内には「愛の木」もあります。

一之鳥居と二之鳥居の間の表参道の場所に、民間のマンションが建っていることでも有名です。これは神社が資金作りのために表参道の土地を不動産会社に定期借地権として貸し出しているためです。

梨木神社本殿
別の投稿「京都の梨木神社は明治新政府の中枢となった三條実美が御祭神です」でもご紹介していますので、ご確認いただけると幸いです。




 紫式部の寺 蘆山寺 

「蘆山寺」は、「源氏物語」「紫式部日記」の作者で、世界的な女流作家としてユネスコの「世界の五大偉人」に登録されている「紫式部」が邸宅を構え執筆した寺院です。
また、「蘆山寺」「おみくじ」を作ったとされる「慈恵大師良源(元三大師)」が草創した寺院としても知られています。

蘆山寺

別の投稿「京都の蘆山寺には世界的な女流作家「紫式部」の邸宅跡がありました」でもご紹介していますので、ご確認いただけたら幸いです。




 浄土宗 清浄華院 


「清浄華院」は、清和天皇の勅願で「慈恵大師」が内裏内に「四宇兼学の道場」として開山しました。その後「法然上人」が浄土宗に改宗し、現在は浄土宗八総大本山の一つして、また「念仏道場」として今に至っています。清浄華院という名前は、「浄土に咲く蓮の華のように、清らかな修行ができる場所」という願いを込めて名付けられました。

本堂(御影堂)
別の投稿 「京都の清浄華院は慈覚大師が禁裏内道場として開いたのが始まりです」でもご紹介していますので、ご確認いただければ幸いです。




 白漆喰の本堂 本禅寺 


「本禅寺」の墓所には、江戸幕府の旗本「大久保彦左衛門」とその一族の墓があります。本堂は白漆喰で塗られ、姫路城を思わせる外観です。現在寺の境内は、契約駐車場となっており、往時の面影を偲び難くなっています。

白漆喰の本堂
別の投稿「京都の本禅寺の本堂は全体を白漆喰で化粧して姫路城を思わせます」でもご紹介させていただいています。ご確認いただければ幸いです。




 京都御苑石薬師御門 


京都御苑東側の御門の一つ「石薬師御門」です。石薬師御門の前の東西の通りを「石薬師通り」と云い、この通りには名前のとおり「石の薬師如来(石仏)」がまつられていました。

石薬師御門




 柚子が実る洋風邸宅 


「石薬師御門」の正面突き当りに、歴史を感じる洋風建築の邸宅があり、庭には柚子の木がたわわに実をつけていました。(2月頃撮影)



 フレンチの店 epice 


寺町今出川界隈にはおしゃれな食べ物屋さんが並んでいますが、ご紹介するのはフレンチの店「epice」です。有機野菜をメインに使った逸品は満足できるものばかりです。
お手ごろ価格でコスパも良いですよ。

epice



京都の街歩きは、どこを歩いても楽しい街歩きとなりますが、この寺町通りはお宮さんやお寺さんもあり、老舗もあり新しい感覚の店もありと1日中歩いても飽きることがない街歩きができます。

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