2019年8月29日木曜日

京都の梨木神社は明治新政府の中枢となった三條実美が御祭神です

「梨木神社」の御祭神は、父の三條実萬(さんじょうさねつむ)と子の三條実美(さんじょうさねとみ)です。三條実美は公家の側からの明治維新を推進し、明治新政府では、政府の最高機関の「正院」の長官の太政大臣として明治新政府を牽引しました。
三條実美は、2018年のNHKの大河ドラマ「西郷どん」では、ドラマ終盤の大政奉還のあたりから明治新政府の中枢として登場していましたが、ドラマでは少し頼りない感じで表現されていました。

梨木神社は、一之鳥居と二之鳥居の間に民間のマンションが建っています。

梨木神社 一の鳥居

 梨木神社(なしきじんじや) 由緒 


御祭神
三條 実萬公(父)
三條 実美公(子)

創 建
明治2年(1869年)

創 起
久邇宮朝彦親王

例祭日
4月18日   春季例大祭
10月10日  秋季例大祭
9月第三日曜日 萩まつり

御神紋
菊花紋

三條実萬(1802年~1859年)公は、才色兼備で菅原道真公の生まれ変わりと崇められ、当時の人々から今天神様と称せられていたと言われています。早くから王政復古の大義を唱え、公家の側から明治維新を支えました。安政5年(1858年)の安政の大獄では謹慎の処分を受け、出家しましたが同年には病気危篤となり、翌安政6年(1859年)謹慎していた一条寺村で逝去しました。その後明治2年(1869年)になり明治天皇より「忠成公」のおくり名を受け、明治18年(1885年)に生地である梨木村に神社を創建し御祭神として祀られました。

三條実美(1837年~1891年)公は、父実萬と同じく尊王攘夷派の公家として、攘夷を徳川幕府に督促するなどして公家側から尊王攘夷を支えました。後には薩摩の西郷隆盛や、長州の高杉晋作、更には土佐の坂本竜馬とも親交がありました。

慶応3年(1867年)の王政復古で表舞台に復帰し、明治新政府では常に政府の中枢に位置し、明治4年には政府のトップである太政大臣に昇り詰めました。当時の新政府の面々は、公家の岩倉具視や薩摩の西郷隆盛、薩摩の大久保利通などくせのある人物ばかりでしたので、政府のトップとは言え政策運営では板挟み状態となり、結局くせのある岩倉具視が太政大臣代理として政権を運営することとなりました。
このあたりの出来事は、NHKの大河ドラマ「西郷どん」で実美が政府内でおろおろしている場面で表現されていたように思います。
しかし何はともあれ、実美が明治維新の立役者であることは言うまでもありません。
実美は明治24年(1891年)逝去しました。実美は大正4年(1915年)になって、父三條実萬が祀られている梨木神社に合祀されました。

二の鳥居

楼門

 拝殿

 本殿

 本殿

本殿

一の鳥居と二の鳥居の間のいわば神社の表参道に何故マンションが? 


2013年梨木神社は本殿の修復費用の捻出に苦慮していました。今もそうですが当時御所周辺はマンション建設がいわばブームになっていました。いわゆる京都の田の字エリアです。そこで梨木神社は参道を含む境内の土地を開発業者に60年の定期借地にすることで地代を本殿の修復費用にあてることを計画しました。このことは一大事ですので神社本庁に相談しましたが、却下されましたので梨木神社は神社本庁を離脱し単立神社となりました。(どうりで京都府神社庁の神社一覧に記載されていません。)


              一の鳥居の奥のマンション

     二の鳥居へはマンション終点の通路を右に入ります(左側は京都御苑)

 境内の梅の花 


境内には白梅が咲いていました。


手水舎

 染井の水 


手水舎脇の井戸水は、「染井の水」と呼ばれ京都三名水の内で現存する唯一の名水です。
「染井の水」は、宮中御用の染所の水として染井の水が用いられたという由緒があり、甘くまろやかに味は茶の湯に適していると言われています。観光客も水を求めて行列をつくることもあり、現在は一回5リットルまで100円となっております。

染井の水

維持管理にご協力ください

京都三名水とは洛内の三か所に湧き出た清らかな水を指し、他の2か所は以下のとおり。

佐女牛井の水とは、平安時代に源氏の堀川六条邸にあった名水井戸で後には千利休らの茶人にも愛された水でしたが,第二次大戦の際に堀川通拡幅工事で井戸は撤去されました。

縣井の水とは、京都御所の西側、乾御門のある北西の隅の位置にあって、昔は井戸の傍に縣宮があって、「大和物語」では病気を治す水しと紹介されていますが、現在井戸は涸れています。

 お茶室 


旧茶室は、御所の賢所旧春興殿の一部を移築したものです。現在は「虚中庵」が新設され、両茶室ともにお茶会などで貸室していただけるそうです。

旧茶室

虚中庵

 萩まつり 


境内には約500株の「萩の木」が植えられており、秋になると一斉に萩の花が咲きます。梨木神社は別名「萩の宮」と呼ばれ、毎年9月の第三日曜日には「萩まつり」が行われます。

 愛の木 


境内の楼門の左側に、葉っぱがハート型の御神木「桂の木」があります。桂の木は落葉樹のため、参拝時は2月でしたので残念ながら葉っぱは見られませんでしたが、ハート型でしおれるとキャラメルの香りがするそうです。縁結びのパワースポットとして訪れてみてはいかがでしょう。

 愛の木

                   愛の木

社務所

 ノーベル賞物理学者「湯川秀樹」博士の歌碑  



アクセス
京都地下鉄烏丸線 今出川駅下車 今出川通を東へ徒歩約20分
京阪電車京都線 出町柳駅下車 2番出口より出て今出川通を西へ徒歩約15分




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