2019年5月22日水曜日

ちはやふるの舞台となった大津の近江神宮はかるたの聖地です 前編

大津の「近江神宮(おうみじんぐう)」に参拝してきました。 [ 前編 ]

近江神宮は天智天皇を御祭神としてお祀りしていますが、天智天皇は「歌かるたの祖神」として、また「漏刻(水時計)」を造られ時報も始められました。そして何より「大化の改新」を断行して近代国家の基礎を確立し、近江大津宮に遷都され、この都に即位されました。

従って、近江神宮は「かるたの聖地」という側面と、「時の神様」という側面を併せ持ち、そして何より近江大津宮跡に鎮座し、全国16社の勅祭社の一社でもある格式の高い神社です。

ブログでは、前編で「かるたの聖地」の側面をご紹介し、後編で「時の神様」の側面をご紹介させていただきます。また別立てで近江大津宮の遺構なども紹介させていただきます。

近江神宮 近江勧学館の「ちはやふる」


近江神宮一の鳥居



近江神宮二の鳥居

楼門

 楼門

外拝殿

内拝殿

手前内拝殿の奥に見える桧皮葺の建物が本殿

御 由 緒

御祭神
天智天皇(てんじてんのう)
またの御名 天命開別大神(あめみことひらかすわけのおおかみ)
 
御神紋
波桜

例大祭 近江まつり
4月20日(平成31年は4月21日)

御神徳(ご利益)
時の祖神 開運・導きの大神
文化・学芸・産業の守護神

近江神宮の創建は、昭和13年内務省告示により正式に決定し、琵琶湖西岸の天智天皇の古都・近江大津宮宮跡に近い宇佐山の琵琶湖に面する地域6万坪の浄地に鎮座することになりました。そしてこの造営には、滋賀県民が挙げて奉仕し、境内には県下各地よりの献木が植樹されて、昭和15年に鎮座になりました。
社殿は近江造りあるいは昭和造りと呼ばれ、山麓の斜面に本殿・内外拝殿を回廊が取り囲み、近代神社建築の代表的なものとして、平成10年より国の登録文化財として登録されています。

全国16社の勅祭社の一社であり、4月20日の例祭(近江大津宮遷都記念日)には、天皇陛下の御名代として毎年宮中より勅使が派遣されます。

なお、日本書紀に伝える天命開別大神とは、万物の運命、開拓をつかさどることを意味します。その御神徳として漏刻(水時計)を造って国民に時を教え、また百人一首の一番札「秋の田」で知られるとおり、世直し、文化の神として崇敬を受けておられます。




御祭神・天智天皇は中大兄皇子と呼ばれ、皇太子として藤原鎌足とともに蘇我一族の専横を除去して大化の改新(645年)を断行されました。古代社会の転換期に対立からの圧力により存亡の危機に直面していた我が国を、英知と勇気をもって立ち上がり、中興の英主と称えられます。

天智天皇

小倉百人一首の巻頭の天智天皇の歌

「秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」は、広く国民に親しまれ、歌かるたの祖神としても仰がれています。近江神宮では、「かるた祭」「かるた開きの儀」も行われていますが、近年は百人一首競技かるたが漫画や映画でも取り上げられるなど、特に正月の「名人位クイーン位決定戦」はよく知られるところになっています。




「近江勧学館」は近江神宮を母体とする教育文化団体として設立され、平成24年に一般財団法人に移行しました。





「近江勧学館」では、「小倉百人一首かるた名人位・クイーン位決定戦」や「全国高等学校かるた選手権」も開催され、「かるたの聖地」として全国や世界から注目を集めています。

末次由紀が描いた競技かるたを題材にした少女コミック「ちはやふる」は累計2100万部を超える大ベストセラーになりました。このコミックは2016年に今をときめく「広瀬すず」主演で実写映画化され、観客動員200万人を超える大ヒット作品になりました。

「近江勧学館」は、実写映画化された「ちはやふる」のロケ地にもなり、今でも多くのファンが訪れています。

「ちはやふる」のロケで製作・使用された襖

競技かるたで使用される座敷 映画のロケでも使用されました

       競技かるたで使用される座敷 映画のロケでも使用されました

映画の出演者のサイン色紙

コミック「ちはやふる」の原画

高校かるた選手権のトロフィー

「ちはやふる」原作者 末次由紀さんの直筆絵馬

 映画「ちはやふる」のポスター

 映画「ちはやふる」のポスター

皆さんも是非「かるたの聖地」を訪れてください。

次回「大津の近江神宮の御祭神は「時の神様」天智天皇 後編」では近江神宮の「時の神様」の側面についてご紹介いたします。

アクセス
JR湖西線 大津京駅下車 徒歩約20分
京阪電車石坂線 近江神宮前駅下車 徒歩9分



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